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記憶に残る映画 「ダークスター」

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1974年・アメリカ・監督:ジョン カーペンター
「デューン/砂の惑星」を見てこの映画を思い出し、先日十数年ぶりに鑑賞してみた。大学の入学式を終え、大阪での初めての夜に深夜番組で放映されていたこの映画。
 未来の世界、不安定惑星を爆破するという任務を遂行する宇宙船ダークスター。搭載されている爆弾には人工知能がついているが、ストーリーが進むうち誤作動して船内で爆発しようとする。現象論を持ち出して、爆発しないように爆弾を説き伏せる乗組員ピンバック。一時は爆破を取りやめたものの、やがて爆弾は爆破することを決意。宇宙船もろとも爆発する。船外に脱出した乗組員タルビーとピンバック。タルビーはフェニックス流星群に飲み込まれて「輝きにあふれています」とかなんとか言い残して流星とともに広い宇宙に消えてゆき、ピンバックは爆発したダークスターの破片をサーフボード代わりにして惑星へ向かい消滅する・・・というストーリー。
 新しい生活の始まりで期待と不安の入り交じる不安定な精神状態だった自分には、この一連のラストシーンを冷静に受け止めることが出来ず、強烈な切なさと虚無感に襲われて無性に死にたくなった。林に打ち込まれて無くなってしまったゴルフボールのような気分。「ピンバック!タルビー!お前らいったいどこへ行ったんだよー!」と涙した。
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今回見終わって、率直に単純に感動した。これは本当によく出来たコメディ要素満載のシュールなSF映画だった。細かい要素はどうでも良く、キャラの設定やストーリーそのものにも通じている圧倒的なネイキッド感。今の映画にはない完全手作りのキャラやセット、無表情なリズムを刻むカントリーなテーマソング、特殊効果の強烈なチープさ、それらとストーリーのユルさとのマッチング。すべてが相まって独自の世界観をかもしだす。そして2人の乗組員が宇宙の彼方に消えていく一連のラストシーン。今回はさわやかさや美しささえ感じてしまった。その理由をさかのぼれば、師匠に見せてもらったスティービーレイボーンのビデオとの出会いに始まるが、長くなりそうなのでここでは書かない事にする。とにかく今まではあの時の陰な記憶のせいで悪い印象が先攻してたけど、ラストシーンを諸手を広げて受け入れる事が出来たこの瞬間、間違いなく自分の中で押せるSF映画となった。ほんとにかっこよすぎです!
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by k_sakamoto12 | 2008-01-30 03:45